HOME > WEB MAGAZINE > Books On The Table #3

「あさになったのでまどをあけますよ」、なんとダイナミックな言葉でしょうか。


口にするだけで陽のひかりは降り注ぐし、鳥のさえずりが聴こえてきます。
ただそれだけで空気の入れ替わるのがわかり、朝だろうが朝でなかろうが、
もう何度もおまじないのように唱えました。
窓を開けた外の景色はいつだって変わりはないのだけど、
窓を開けるたびに期待と予感のある明るさがひろがります。




「あさになったのでまどをあけますよ」という言葉とともに飛び込んでくる絵の力強さは言わずもがな。
どの頁もすみずみまで眩しく輝き、しばらく目を離せられなくなってしまいます。
読書中にふと立ち止まったなら、その本のことを大好きになった証拠。
いまやすっかりわたしの朝の絵本の定番になりました。




荒井良二さんの絵本はどんなときも無邪気で素直。
読む人にあたりまえの喜びを教えてくれます。
窓を開けるように本を開けば、見慣れた風景がそこにある。
それが街でも、山でも、海でも、この絵本のなかで続くのは
「だからわたしはここがすき」というまっすぐな言葉です。
いつもの場所でなんでもない日常を過ごす嬉しさを朝のひとときから味わいませんか。